りんごに含まれるペクチン(ペクチン=水に溶かすとゼリー状に固まる。果物でジャムを作ると柔らかく固まるのは、ペクチンが働くため)は植物繊維の一部。細菌等の働きを抑える作用があると言われている。

 オレンジのペクチンは傷口を細菌感染から守る皮膚保護剤にも使用されている。富山医科薬科大学医学部の田澤賢次教授は、りんごのペクチンにはオレンジより強い静菌作用があり、特に腐敗菌の働きを強力におさえる作用があることを発見した。

 田澤教授はねずみを三群に分けてそれぞれのグループに発ガン剤を投与して実験した。そして、ねずみのえさに
@アップルペクチンを10パーセント混ぜたもの
A同20パーセント混ぜたもの
Bまったく混ぜないもので飼育した。
その結果、30週間後には
Bではねずみ全てが発ガンしたが
@は70パーセント
Aでは45パーセントまでガンの発生が抑えられていた。

このことから、アップルペクチンには静菌作用があり、ガン抑制に効果があるものと見ている。